かねがね、「あの藁ぶき屋根を一度見てみたい」「大正池の立ち枯れの樹が残っている間に見てみたい」と思っていて、1泊2日の旅行がやっと実現しました。今回もクラブツーリズムのパックツアーです。この旅行社の良いところは、集合時間を守ること以外の団体行動がほとんどないことです。
JRの車内販売
最近、車内販売はほとんどなくなったのですね。地元から名古屋までの新幹線「のぞみ号」では、乗っている3時間で1回だけ車内販売が回ってきて、「特急ひだ」ではサービス自体がありませんでした。地元から高山駅まで約6時間。うっかりすると、飲まず食わずになるところでした。
名古屋駅では駅ホームに2~3軒のキオスク風の店舗があり、飲み物などを仕入れて乗車してよかったです。最近のバーコード決済やセルフレジのおかげで、乗り換えのわずかな時間でも簡単に買い物ができて便利です。こういったIT技術は、生活に積極的に取り入れておきたいですね。私は高齢者層に片足を突っ込んでいる世代ですが、怖がらずにやってます。
「特急ひだ」
この列車、車窓の風景を楽しむために、窓が大きく取られていることと、座席がちょっと前後左右に広い印象です。背面も頭部をすっぽり支える構造でいい感じ。
乗り込むと、名古屋駅から岐阜駅まで20分間進行方向と逆向きで進みます。岐阜駅で大阪からの列車と連結し、向きが変わるので、その間は「ちょっと我慢してね」といったところでしょうか。
この列車内では、車窓から見える観光資源の案内があります。大山城、木曽川、など景勝地の説明がいい感じにアナウンスされるので、日頃見慣れない風景に興味がわきます。
で、帰りに気が付いたのですが、車窓を楽しめるアナウンスがあるのは名古屋から高山駅に向かう場合のみで、高山駅から名古屋駅までの間にはありません。名古屋から高山に向かう乗客の多くは観光客で、逆路線は日常利用者が多いということなのでしょう。
世界遺産 「白川郷」
高山駅から白川郷まで車で約1時間です。
合掌造家屋がある集落はさほど広くはありません。観光マップには2~3時間が目安と書かれていました。私は「であい橋」⇒「明善寺」⇒「神田家」⇒展望台⇒「和田家」⇒「であい橋」のルートで歩き、所要時間1.5時間でした。
旅行直前にテレビ番組で白川郷の特集を観ていました。藁ぶき屋根の家屋は実際に人が住んでおり、一部分だけ公開しているということでした。その公開家屋が重要文化財の田中家、そして神田家、長瀬家のようです。
この文化財である合掌造りの家屋を保存するため、地元民では、一族での継承が前提で「売らない」、「貸さない」、「壊さない」という約束事があるとのことです。少子高齢化が進む日本で「いつまでこの約束事が継続できるのだろうか。。。」と思ってテレビを見てしまいました。
白川郷を歩いてみると、藁ぶき屋根の建物は民宿が数件ありましたが、普通の住居もあり、洗濯物や家庭菜園などから、住んでいる人の生活を感じました。上の写真にはパラボラアンテナが映っています。
テレビ番組などで、観光地の住民の声として「観光客に常に見られて大変」ということをよく聞きます。観光客のマナーが重要ですよね。
5月から新型コロナウイルス感染症の対応が変わって、国内観光はもとより、円安で外国からの観光客も増えているようです。加えて中国の団体旅行が解禁され、で中国人がとても多かったです。そして、ヨーロッパからの来日者なのか、フランス語?スペイン語?といった言語も聞こえてきて、国際的に白川郷の人気が高いことがわかりました。
藁ぶき屋根の家屋で公開しているところに入ってみましたが、さすがに重要文化財に指定されている田中家の展示物は充実していました。
私は「田中家を入場観光したら十分かな」と思いました。古民家や古民具がお好きな方以外は、他の神田家や長瀬家はスルーでもいいかもしれません。ちなみに入場料はどこも400円でした。
私は神田家も入ってみました。外気温33℃でも囲炉裏に火が焚べてあってびっくりしたのですが、天井が高いこと、掃き出し窓をすべて開放していることで屋外より涼しく感じました。日本家屋ってすごいのね。
初秋の旅行 暑さ対策
9月も中旬の旅行ですし、長野県の山間なので少しは涼しいのではないかと期待しましたが、とんでもなかったです。
たしかに、白川郷のある萩町では、田んぼの稲は首を垂れて黄金色になり、秋がすぐそこのような風景でした。しかし、訪れた日は晴天。33℃の真夏日でカンカン照りでした。熱射病、日焼け対策と言われても、帽子なんか暑くてかぶっていられませし、アームカバーなんてもっての他でした。役に立ったのは遮熱効果のある日傘でした。
この日傘を購入する際には、体感温度は「マイナス2~3℃」と説明されましたが、本当でした。そもそも、頭からかなりの熱量が放出されるのに、例え通気性がある素材でも帽子で覆ってしまうのは結構きついです。帽子を脱いで日傘で遮光・遮熱をするということが正解だと思いました。「完全遮光」で「遮熱」と記載されている日傘は本当にお勧めします。
飛騨高山
私は、高校の修学旅行で飛騨高山に訪れています。しかし、当時のことは全く覚えていません。
高山市内は観光地ですが、お土産物屋さんは17時にはとじてしまいます。飛騨高山は長期滞在というより、通過点なのでしょうかね。ちなみに、白川郷から車で約1時間です。
私がホテルに到着したのは15時30分頃だったので、スーツケースを部屋に置いたらすぐに出かけました。目的場所は以下の2か所でした。
上三之町
まず、古い町並みの上三之町をトロトロと歩いていると、山車という造り酒屋がありました。ここでは500円で数種類の日本酒の利き酒ができます。私は、夕食直前の訪問だったので、残念ながら飲みませんでした。
高山陣屋
ここは、日本で唯一主要建物が現存する代官・郡代所跡とか。時代劇で見かけるお役所です。大岡越前とか、遠山の金さんとかで見た建物です。最近では、テレビで時代劇が放送されることはなくなりましたから、こんなことを若い子に話しても、全く通じませんがね。まあ、そんな建物です。
この建物は、回遊が丁寧に作られていて、一筆書きですべての施設を見ることができます。時代劇でみた下手人が乗るカゴを生で初めて見ました。飛騨高山が幕府直轄となったのは豊富な天然資源だったということがわかる展示です。時間がなくて、ざっとしか見ることはできなかったのですが、鉱山や森林資源の豊富さで幕府の収入源だったことがわかります。時間があれば、ゆっくり見てみたかったですね。
東急ステイ飛騨高山~結の湯~
今日の泊りは「東急ステイ飛騨高山~結の湯~」です。JR高山駅から徒歩2分で交通の便が良い、新しくモダンなホテルです。
客室に入って(*_*)。洗濯・乾燥機がおいてありました。海外からの長期滞在観光客用なのでしょうね。ここが国際的な観光地であることがわかります。
ここは飛騨高山温泉でもあり、ホテルながら大浴場が完備されています。客室には外国人客用に入浴の仕方のパンフレットがありました。私も大浴場に入ってみましたが、ちょっと残念でした。
加温式の温泉なので、カルキ臭いのは仕方ないとして、大浴場の清掃がちょっとお粗末。シャワーフックに赤カビが。。。それも1か所だけではなく、何箇所も。。。そして、大浴場のマナーをパンフレットで説明したとしても、文化の違いは明らかです。私の許容範囲を超えていたので、早々に引き上げました。
日本はインバウンド需要の拡大を狙っているのですから、外国人観光客が増えるのは致し方のないことです。私も海外に出かけているときには、その国の人にとって耐えがたいことをしているのかもしれません。私も変わっていく必要がありそうです。
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