ダンスパーティのお金事情~生徒からの視点

この頃思うこと

 先日、藤井創太さんことを書きました。日本のトップダンサーのパフォーマンスを生で見たいと思うならば、競技会かダンスパーティに行くことが一般的な方法です。

 そのうち、ダンスパーティって、分かるような、分からないような。。。ダンス教室に通う生徒(10数年前までやっていました)の視点で、ちょっと書いてみます。

社交ダンスについて

 まず、社交ダンスの基本について、説明しておきます。

 社交ダンスはスタンダードモダンとラテンアメリカンの二つに分けられます。略して、モダンとラテンとか、スタンダードとラテンとか呼ばれています。

<スタンダードモダン>

・ワルツ

・タンゴ

・スローフォックスストロット

・クイックステップ

・ヴェニーズワルツ(ウィンナーワルツ)

<ラテンアメリカン>

・チャチャチャ

・サンバ

・ルンバ

・ジャイブ

・パソドブレ

ダンスパーティの構成

 公民館などのカルチャースクールで催されるダンスパーティは、ダンスタイムと発表会みたですが、社交ダンス教室が主催する場合は、結構本格的です。そして、その構成は教室ごとに多少は違いますが、パーティ自体は4~5時間で、構成は、概ね以下のとおりです。

ドアオープン

 ウエルカムドリンクが提供される場合がありますが、多くの場合はそれぞれの席に着座して、会話を楽しみます。

ダンスタイム

 文字通りパーティの出席者がダンスを楽しみます。

 このダンスタイムは、パーティのインターバルとして、複数回、時間を取ります。

 ダンスパーティの出席者は圧倒的に女性が多く、踊りたいのに相手がいない方は、「壁の花」になってしまいます。その対策として、関西のダンス教室では、大学の社交ダンス部に所属する男子学生をアルバイトで雇っていました。パーティチケットとは別に1曲500円でダンスチケットを販売していたのです。チケット購入者の目印は胸のリボン。学生がそれを見つけて、ダンスのお相手をするのです。まあいいアルバイトですよね。若いので、ガンガン踊ってもへばる様子はありませんでした。そのため、私たちはこの学生達を、「ダンスマシーン」と呼ばれていました。

 今でもやっているのかしら?

アマチュアデモンストレーション

 社交ダンス教室でレッスンを受けてきた生徒がそのダンスを披露します。ダンスパーティを主催した教室の生徒が主ですが、主催者とのつながりで、他の教室からも生徒が参加します。

 デモンストレーションは、生徒とプロとのペアがほとんどです。カップルでレッスンを受けている場合は、カップルで披露します。4時間のパーティであれば、40~50組が出演します。

イベント

 チケットの半券でくじ引きを行い、ダンス関係のグッズやダンス会場からのプレゼントをするイベントを行う場合があります。このイベントを行うか否かは、ダンスパーティの主催者の企画次第ですね。

プロデモンストレーション

 ダンスパーティを主催した教室のプロをはじめとして、主催者の交友関係などで複数カップルが出場します。地元のプロが主ですが、他教室の様子がわかる場面で、いつも興味深く見ていました。

 概ね10組位が出場します。コロナ渦前は、フロアから応援の掛け声や口笛がかかっていました。

スペシャルゲストによるデモンストレーション

 全日本のファイナルかセミファイナルに残るようなプロが招聘されます。このレベルのプロは、ダンステクニックはもとより、何よりスタイルが抜群で姿が美しいです。概ね、5曲は踊ってくれます。私がパーティに行く主たる目的はこれですね。

アマチュアデモンストレーションをする場合にかかる費用

パーティチケット

 ホテルなどでディナーがある場合は、2~3万円、ない場合は1万5千円程度です。全国的に有名なプロが主催するパーティであれば5万円以上です。

 自分が通う教室のパーティでアマのデモンストレーションをする場合は、1テーブル(10人前後)のチケットを購入することが一般的です。「自分が踊るから10人くらいは見に来るでしょ?」といったところでしょうか。

 ただし、他の教室からデモンストレーションする場合はこのテーブル負担はありません。

謝礼

 生徒が教室のプロに相手をしてもらってデモンストレーションをする場合、謝礼として1曲30万円前後が相場です。

衣装代

 男性の場合は燕尾服かラテンダンスの衣装でレンタル代は1~3万円程度のようです。この燕尾服は、結婚式場にある燕尾服とは違い、特殊であるため、少々お高めにです。オーダーメイドの場合は10万円以上のようです。

 女性は、モダンダンスのドレスはオーダーメイドなら40~50万円が一般的です。レンタルなら、5~15万円前後で、ラテンの衣装はモダンの衣装の半額程度です。女性の場合は、ラインストーンのアクセサリーも必要なので、レンタルも可能ですが、購入する人も多い様です。

 ちなみに、洋裁が得意な人はラテンの衣装を手作りする人もいます。

ダンス教室の事情

 あくまで、生徒からの視点です。

 ダンスパーティを開催するにあたっては、会場の借り上げ費用やディナー代、カメラマン、音響、司会者や招聘したプロの謝礼などを考えると、ダンスパーティにかかる費用はかなり高額のようです。

 ですので、それなりの収益がなければ、開催できないことは容易に想像できます。そして、このダンスパーティの純利益は教室に所属するプロのボーナスになると聞きます。

ダンスパーティの役割

 こうしてみると、教室の生徒がデモンストレーションをする際の出費が大きいことがわかります。なので、デモンストレーションをする方は、金銭的に裕福な人が多いですね。

 また、若く上手な人は、担当のプロの裁量で謝礼や1テーブル分のチケットの負担がない場合もあるようです。

 どんなお稽古事でも、続けていれば、どこかで披露してみたいと考えるのではないでしょうか。趣味を続ける際のモチベーションになりますよね。茶道や華道などは、お免状を得るために高額の費用が掛かると言います。

 どんな趣味でも極めると、お金がかかりますよね。

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