「ジャージー・ボーイズ」を久しぶりに姉と博多座で観てきました。

作品の概要
観たのはチームGREEN。配役は以下のとおりです。

フランキー・ヴァリ:花村想太
トミー・デヴィート:尾上右近
ボブ・ゴーディオ:有澤樟太郎
ニック・マッシ:spi
今回、尾上右近さん以外は、初めましてです。でも、尾上さんも歌舞伎でしか拝見したことがありません。だから、全てが私にとって未知数で、どんな歌を聞かせてくれるのか楽しみです。
舞台を観ての感想は、「う~ん!迫力のある歌を堪能させてもらいました!!!」といった感じです。当然のことながら、出演者全員のレベルが高く、ソロもコーラスも圧巻の迫力でした。今後、この4人の動向には目を離せません。
作品の背景
この物語の時代背景は、第二次世界大戦の影も消えた1960年代以降で、私が生まれて以降の時代でもあります。私の成長とともに耳にした曲がいくつもあり、「ああ、フォーシーズンズの歌だったんだ」と懐かしく聞くこともできました。
丁度、NHKの再放送で「世界のサブカルチャー史 欲望の系譜 60年代アメリカ編」を見ていたので、「アメリカが輝いていた時期なんだな~」と思って観ることができました。ちょうど、ビートルズが活躍していた時期も重なり、このこともセリフに出てきました。
そして、何度も逮捕歴のある犯罪者がトップアーティストに君臨するのだから、アメリカンドリームですよね。
巧みな演出
4人がそれぞれ交代にストーリーテラーになる構成はおもしろく、物語をどんどん進行していきます。
コロナ渦で演者の客席降りは影を潜めてしまいましたが、花村さんは客席から舞台に登場する演出がされていました。また、普段の舞台とは違い、客席の照明をつけたり、ライトが向けられる演出もあり、クライマックスでは、コンサートのようにペンライトが振られていました。客席も作品の一部であるという演出です。
でも、「ありゃ、困った」というところもありました。フォーシーズンズという、アメリカを代表するグループの話ですから、時代背景や音楽の系譜を知っていることを前提として、作品は作られているようです。そのため、私には、理解できない部分もあり、ちょっと学習が不足していました。
事前に同時期に活躍した音楽関係者を学習しておいた方が、より作品を楽しめると思います。
花村想太さん(フランキー・ヴァリ)
花村さんのハイトーンボイスはYouTubeで聞いただけなので、生の舞台はどんなものなのか、とっても楽しみでした。
「天使の歌声」と言われるフランキー役は、花村さんにうってつけでした。彼の声は、セリフでもキラキラした輝きがあります。ご本人は、「ダブルキャストが中川晃教さんなので、プレッシャーが大きかった。」と終演後のトークショーでおっしゃっていましたが、あの声と音域は今後が楽しみです。
第一幕はウォーミングアップに失敗したのか、ちょっと声が十分出ていないところがあったのですが、第二幕は実力をいかんなく発揮していました。
尾上右近さん(トミー・テヴィート)
尾上さんは、歌舞伎を何度か拝見しています。三味線の清元節宗家の生まれで歌舞伎役者というキャリアにも興味がありました。今回の作品を通じて、彼の「歌う」という才能は洋の東西を問わないことを知りました。尾上さんだけでなく、舞台人としての基礎が備わっている歌舞伎役者さんの、マルチな活躍は凄いですね。
ちょっと私の「ツボ」だったのが、ダンスです。さすが、日本舞踊で鍛えた方です。腰が定まっているのです。他の3人が上体を少し上下させて踊っているところを、尾上さんだけが、上体が決まっていて、頭がぶれないのです。死語の世界ですが「腰前がいい」のですよ。ステキ!
有澤樟太郎さん(ボブ・ゴーディオ)
張りのある声と声量で歌声は魅力的です。フォーシーズンズのテナー・ボーカルを担当したということに説得力を持たせる実力でした。そして、長身で頭が小さく、お顔もイケメン。27歳、本当にかっこいいです。トークショーではちょっとユニークな人柄であることが紹介されていて、好感度爆上がりです。どんどん、若く実力のあるミュージカル俳優が排出されて、ミュージカルを観る楽しみが増えました。
Spiさん(ニック・マッシ)
この方も長身で実力派です。長くミュージカルの世界にいたようですが、今回初めて拝見しました。ニック・マッシという役の持つ、どっしりとした存在感をよく体現していたと思います。ユーモアセンスも抜群で、トークショーではひときわ爆笑をかっていました。
この方も目が離せない。来年3月上演のドリームガールズを観る楽しみが増えました。
最後に
観客は、日ごろのミュージカルに比べて若い人が多く、出演者のファン層が若いことがわかりました。若い人のエネルギーは、社会を活性化させます。ミュージカル界も若いスターをどんどん発掘して、新しい時代に展開していってほしいと、心底思いました。
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