福田美術館に行ってみた

旅行

 関西・四国5つの美術館巡り 最後は福田美術館です。ここは、2019年10月にオープンしたばかりの渡月橋近くにある新しい私設美術館です。

概要

  • 住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
  • 開館時間:10:00~17:00
  • 休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)

 この美術館のコレクションはアイフルの創業者である福田吉孝さんが設立したものです。美術品はこの美術館設立を目的に20年かけて収集しているようです。

 ガイディングレシーバーが1000円のデポジットを支払って借りることができます。1000円は返却時に返金されます。このガイディングレシーバーはスマホを使ったものであるため、ご婦人方は少々操作にてこずっていました。

また、この美術館でもフラッシュをたかなければ、写真撮影は原則許可をされていました。禁止されているのは、著作権の許可が得られなかったものだそうです。

<HPより>

福田美術館は、江戸時代から近代にかけての、有名な日本画家の作品で構成されるコレクション約1,800点を有しています。「たとえ美術に詳しくない方が見ても、感動を覚えるような」作品がコンセプト。中でも、京都画壇の作品には特に力を入れており、注目すべき初公開のものや、幻の作品が多数含まれます。

コレクション | 京都・嵯峨嵐山 福田美術館 -FUKUDA ART MUSEUM- (fukuda-art-museum.jp)

 美術館の展示室は3室から構成されていて、それぞれに美人画、風景・静物画、近江波光特集に分けられているようでした。

美人画

 美人画を詳細な解説を聞きながら鑑賞したのは初めてかもしれません。私のような凡人には、作者が意図する微妙な色彩は気づきません。解説の重要性を認識しました。

 日本画は動きが少ないと思い込んでいたのですが、1枚の画に込められて物語を知ると、「確かに視線の向こうに誰かいる」という表情を見ることができます。また、結婚して子どもを産んだら眉をそり落として青くするということも初めて知りました。

 あと、びっくりしたのは、昔話に出てくる金太郎のお母さんは山姥だったのですね。

 う~ん、知らないことばかりですね。

繊細な描写

 鳥の羽の描写がち密な掛け軸を見つけました。思わずくぎ付けになりました。隣にある画も優れた作者によるものです。でも全然違いました。この画は残念ながら撮影禁止でした。

 お宝探偵団をよく見ていたころの日本画の鑑定をしていた渡邉包夫さんが、「超一流の画家が描く鳥の羽は今にも飛び立たんばかり」と語っていたことを思い出します。「一流と超一流の違い」と自分なりに理解しました。

カフェスペース

 建物は和モダンな雰囲気で、併設されたカフェでは渡月橋や嵐山を見ながらお茶や軽食を頂ける素敵なスペースがあります。

 この日は、12時前にもかかわらず、残念ながらランチは売り切れでした。感染対策として、各座席の間隔を十分にとっているため、ゆったりとした時間を過ごせそうです。

まとめ

 嵐山は新型コロナウイルス感染症流行前の渡月橋は観光客が行列を作っていましたが、今はそれほどでもありません。しかし、修学旅行生や若い人達が集まってきて、活気を取り戻しつつあります。

 福田美術館はそんな嵐山の中心部に近いところに位置していますが、館内は静寂に包まれています。解説を聞きながらゆっくりと日本画を楽しむにはうってつけのところでした。

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