京都市京セラ美術館に行ってみた

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 関西・四国5つの美術館めぐり 3日目は、京都市京セラ美術館から始まりました。平安神宮近くにある美術館です。

概要

  • 住所:京都市左京区岡崎円勝寺124
  • 開館時間:10:00~18:00
  • 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)

 この時の展示は「アンディ・ウォーホル」です。日本初公開の作品が100点以上展示され、これまでにない展覧会として話題です。

ANDY WARHOL KYOTO

<HPより>

ポップ・アートの旗手として、アメリカの大量消費社会の光と影を描いたアンディ・ウォーホル。この大回顧展では、1950年代に商業イラストレーターとして活躍していた初期の作品から、1960年代に事故や死を描いた象徴的な「死と惨事」シリーズ、アンダーグラウンド映画やテレビ番組などの映像作品、セレブリティ(有名人)たちの注文肖像画、そして、その名声を揺るぎないものとしつつ、カトリックの生い立ちにも触れる晩年の作品などを包括的に展示します。この充実した内容の本展は、巡回せず、京都だけの開催となります。

アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO | 京都市京セラ美術館 公式ウェブサイト (kyotocity-kyocera.museum)

 ここでは、スマホのみ撮影許可しており、積極的にSNSでの発信を呼び掛けています。来場者も若い人が多く、経済成長していくアメリカのエネルギーを感じるものでした。

 「あ~これ見たことあるよね」というものがたくさんあります。アメリカのポップ・アートは世界を席巻していましたからね。それぐらい日本人にもなじみがあります。

 でもね、例えば、キャンベルスープの絵などは、正直、アラ還のおばさんの私にとっては、「これが芸術として成立するのね」という感覚でもあります。

儚さと永遠

 ハリウッド・スターの肖像画を作成した時期があったようです。有名なマリリン・モンローをはじめ、数多くの肖像画が展示されていました。著名な俳優のほかに、モハメドアリなどのスポーツ選手、ミュージシャンなどの肖像画用の写真が展示されていました。莫大な富がアンディ・ウォーホルの元に運ばれたことは容易に想像できます。芸術の発展にパトロンは必要ですからね。

 その解説文にあったのですが、アンディ・ウォーホルはマリリン・モンローの死を境に肖像画の作成を始めたそうです。ショッキングなニュースで、より話題性がましたのではないでしょうか。

 この展覧会を見ることによって、彼の目に映るもの、感じるものをどのように発信するかによって時代の寵児になれるし、トップを走り続けることの苦しさを感じたりもしました。

光と影

「死と惨事」シリーズ

 ここでは、死刑に使われる「小さな電気椅子」、交通事故現場で人間が車の下敷きになっている「死者5名」、人間の「頭蓋骨」、「ギャングの葬式」、死産の分娩シーンの「病院」など、写真をモチーフにしたシルクスクリーン作品が展示されていました。少々、グロテスクです。こんなショッキングなシーンもアートにできるのですね。

最後の晩餐

 また、キリストの「最後の晩餐」も彼の手にかかるとこんなイメージなのですね。

 「僕は死ぬなんて言うことは信じていない。起こったときにはいないからわからないからだ。死ぬ準備なんかしていないから何も言えない」と、彼の言葉が掲示されていました。晩年の作品は死をテーマにしているものが多くあり、とつぜん現れる死をどうとらえるのかを示唆したように、胆のう炎の術後合併症で、61歳で急逝するという運命だったのですね。狂乱の時代を一気に駆け抜けたドラマチックな人生だったようです。彼の生前の言葉は、示唆に富んだものがあり、いろんなところで紹介されています。

ショップ

 入口近くにあるショップは展覧会関連のグッズが販売されていますが、文具に力を入れているという情報を添乗員さんから聞きました。確かに、ちょっと変わった可愛い文具があります。文具マニアにはおすすめのショップでした。

まとめ

 アンディ・ウォーホルの生きた時代は、第二次世界大戦のあとの経済成長著しい頃です。日本も高度成長期で、イケイケのある意味お祭りみたいな時期でした。そんな時代だからこそ、時代の寵児ともいえるようなアンディ・ウォーホルが生まれたのでしょうね。

 見終わった後に、虚無感というか、けだるさというか、何とも言えない感覚でした。

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