整骨院が飽和状態

この頃思うこと
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 私の住む街は整骨院の数がコンビニの数を超えました。このことを知ってから、廃業したコンビニの店舗跡に整骨院が入っているのが気になるようになりました。このパターン、結構多いのですよ。

整骨院とは

 整骨院とは、打撲、捻挫、脱臼および骨折などに対して、医師が行うような手術や投薬などではない方法で回復に向かう施術を行うところです。その施術を行うのが柔道整復師です。柔道整復師は国家免許を必要とする職業です。法律を読むと、骨折や脱臼は応急手当を除き、医師の同意がなければ施術をしてはならないと規定されています。

 肩こりや打撲なで整骨院に通う人、結構おられるようですね。私は、仕事で整骨院の中に入ったことはありますが、治療のために行ったことはありません。

 ちなみに、整骨院と整体院は別物です。整体師は民間資格で国家免許ではありません。

柔道整復師という職業

 私の友人に柔道整復師がいます。彼女は、父親が柔道整復師であったため、自然に同じ道に入ったとのことでした。養成所の同級生は、ほとんどが「親が柔道整復師」で、他には、柔道をやっているひとだそうです。確かに、柔道のようは武道では、脱臼や骨折、打撲、捻挫は日常茶飯事で、応急処置は必然的に行っていたのだろうと理解できます。ちなみに、養成所のカリキュラムでは、柔道は必須だそうです。

整骨院の施術

 友人に整骨院での具体的施術について尋ねたら、ばっくりと次のように教えてくれました。

骨折

 基本的に、施術には医師の同意が必要のようです。

 患者を触ってみて「ヒビ」程度と判断した場合は、自院で固定などの施術を行うようですが、重症の場合は整形外科を受診するよう案内するそうです。

脱臼

 骨折同様に、医師の同意が必要のようです。

 正しい関節の位置に戻してベルト等で固定し、回復状況を確認しながら、必要に応じ体を拭いてあげたりもしているそうです。

捻挫や打撲、腰痛など

 マッサージや電気などで温めるなどの施術を行っています。

整形外科医師たちの思い

 整形外科医の地位が確立する前から、「骨接ぎ」と称して整骨院が打撲、捻挫、脱臼、骨折を治療していたという歴史もあります。ですから、整形外科医の中には「あっちの方が先だもんね」という人もいます。また、「整骨院で施術を受けている人は診ません」と掲示している整形外科医院を見たことがあります。保険診療で重複するところが、問題になるようです。

 整骨院の施術のうち、健康保険を適応できるのは、かなり限られています。

 整骨院は、整形外科診療とのすみ分けに苦慮していそうですね。だんだん、整骨院の自由度が低くなっている気がします。

私の街での整骨院の未来

 私の住む街には、この柔道整復師を養成する専門学校があります。

 前述の友人のお父様は、柔道整復師の職能団体で要職に就いていました。20年以上前に他界していますが、生前、「この街に柔道整復師の養成所はない方がいい」とおっしゃっていました。

 なぜか。

 例えば、東京のような人口の多い地域であれば、需要もあるため大きな問題にはなりません。しかし、小さな街であれば、すぐに整骨院であふれかえるようになるということです。つまり、今の私の街の状況を予言していたのです。

 当然、需要に対して供給オーバーであれば、いつか整骨院の経営は成り立たなくなるわけです。

 専門学校に入学する学生は、やはり地元の人が多くなります。地元の学生が卒業すれば、できることなら地元で開業したいと考えるのは当然でしょう。これからも、この街では整骨院の開業が続くのでしょうか。。。

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